山田尚子監督最新作「きみの色」を観てきた。思えば「映画けいおん」、「たまこラブストーリー」、「リズと青い鳥」、「聲の形」、今までの監督作品すべて観ている。どれも見ごたえのある作品だった。正直トレーラーを観た感じ、あまり刺さることがなかったのだが、発作的に思い立って劇場に足を運んだ。結果やはり行って良かったと思える作品だった。バンドやろうぜ物では「けいおん」があるが、それとはまた違った趣。山田尚子監督はインタビューで今回の作品で一番描きたかたことは「光」。そして音楽へのあこがれがあるとも。人が色で見える共感覚を持った主人公が観ている世界がふんだんに表現されていた。ある意味全編クライマックスと言っても良いかも。でも普通に観るならバンド演奏シーンとラストがクライマックスでしょうね。青春物によくありがちな喧嘩して鬱々としたりする場面が全くない。物語中の出来事に対する説明も全くなし。ただ出来事を積み重ねることで作品を構築していく。ヴィム・ベンダース監督の「パーフェクトデイズ」を思い出した。一応起承転結はあるが、それに重きを置いていないように感じた。印象的な場面(絵)がメインでそれを繋ぐための物語がある。宮崎駿監督的ともいえる。今後もっと自由な映画のフォーマットにとらわれない作品が期待できそう。

わりと重要な役柄のシスター日吉子先生。エンディングで中の人が新垣結衣さんだと知ってびっくり。全く分からなかった。

